【和食】 宮川本廛 (築地) | デートに使える女社長の東京グルメ日記

【和食】 宮川本廛 (築地)

早起きした日曜日。松下幸之助の名言が並ぶ本だけを持ち、新富町へ行く。向かうは宮川本廛で、創業から100年以上続く鰻の老舗である。


11時半にお店に入る。鰻を食べるときは、長らく待つことも覚悟の上だ。お昼前だが、こうして何十分も待つ覚悟で来ている客は多い。年配の夫婦連れが、静かな空間を共有していた。


【和食】 宮川本廛 (築地)

50分経ち、重箱が運ばれてくる。ふたを開けると、待ち遠しかった香ばしい香り。粉山椒をさっとふり、大きくすくった一口を押し込む。柔らかい。そして、甘い。小骨はきれいに取り払われ、薄味のたれが鰻の上品な甘みを引き出す。咀嚼がいらないほどの柔らかさに蒸した鰻。ぬめった肢体がさばかれると、こうも柔らかな肉質ができあがるとは。


【和食】 宮川本廛 (築地)

宮川本廛で迎える午後は、静寂と至福の象徴である。時間に追われる生活から逃れ、心が穏やかな日でないとここにはこれない。ふわりふわりと、箸で口に運ぶと、あっという間に重箱が空になった。


時計を見るのも野暮なほど、時間を気にせず昼食に費やした。そのままの気まぐれで、足の向くままに散歩してみよう。方面は、築地か東銀座か。粋な町並みを直感に任せて歩きまわる。ここにもまた、至福がある。


【和食】 宮川本廛 (築地)



■宮川本廛(築地)

 中央区築地1-4-6 宮川本店ビル

 03-3541-1292